病気になる夢
この夢は警告を表します。それは一つには、ズバリ病気にかかるかもしれないぞという警告です。
私たちの意識は、ふだん目覚めているときは大部分が自分の外に向けられています。ところが眠りに入ると、外界との関係が遮断され、意識が内に向かいます。
そのため、目覚めているときには気づかなかった体の変調が意識にキャッチされ、病気の夢として現れてくるのです。
それは、病名を具体的に告げてくれるほどの夢とはならないまでも、各種の頭痛、腹痛、手足の麻痺、あるいは何かの異物が体内に入っているような夢になります。
何匹もの蛇をのみこむ夢を続けて見たので病院に行ったところ、食道ガンが発見されたとか、体がまっぷたつに切られて片側だけが動く夢が続いたと思ったら、本当に半身不随の病気になってしまったといった報告もあります。
これらは、直接には病気を表現していませんが、やはり睡眠中の意識が体の変調を感じとったことによる夢と考えてよいでしょう。
けれども、それなら病気や体の変調の夢が必ず病気につながるかというとそうでもありません。余計なとりこし苦労に終わることがずいぶんあります。しかし、その場合でも、この夢は何かを警告しています。それは、なんでしょう?
そのヒントを与えてくれるのが"病は気から"という言葉です。はたしてすべての病気がその人の気分から生まれるのかどうかは、医学的には疑問のあるところですが、病気の夢がある種の心理を反映していることはたしかなようです。
たとえば、日ごろから頑固を押しとおしている人は、ガンの夢を見やすいといわれます。頭に何もかもつめこもうとする傾向のある人は、脳溢血の夢を見るといいます。
同様に、のぼせやすい性格の人は脳溢血や高血圧、せかせかした人は心臓病、うろたえぐせのある人は心身麻痺、気迷いがちな人は神経症、ぜいたくな人は糖尿病の夢を見るようなことになるでしょう。これは裏を返せば、そういう性格を改めなさいという警告です。
いささかこじつけめいた解釈かもしれませんが、いずれにせよ、病気になる夢は、あなたが心身ともに疲れた状態にあり、少し休息を必要としているのだと受けとっておけば、まずまちがいありません。
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