第四章「部屋の間取りをチェックしましょう」では、どの方位にどのような部屋があればいいのかについて述べました。しかし、実際に間取りが理想的な配置の家や部屋はそうそうないと思います。

そのような場合の対処法として化殺という方法をとります。これは、吉凶方位の五行相生・相克することで強めたり弱めたりして、凶意を減らそうという考えです。

本命卦別化殺法

第一章でお話ししたように、五行とは木・火・土・金・水のこと。宇宙に存在する万物は、この五行のどれかの性質を持っていると考えられています。

乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤の八タイプの本命卦にもそれぞれ五行があり、北・南・東・西・北東・南東・南西・北西の各方位や、生気天医延年伏位絶命五鬼六殺禍害八遊星にもやはり、それぞれ五行があります。

表A - 本命卦・方位・八遊星の五行
五行 本命卦 方位 八遊星
震、巽 東、南東 生気、伏位
五鬼
艮、坤 北東、南西 天医、禍害
乾、兌 西、北西 延年、絶命
六殺

化殺の法則は、キッチントイレなど凶方位にあるべきスペースが吉方位にある場合、その方位の八遊星五行を用いて八遊星の吉パワーをさらに強めます。生気伏位は「木」、天医は「土」、延年は「金」のアイテムとなります。

反対に、玄関寝室など吉方位にあるべきスペースが凶方位にある場合はやや複雑で、本命卦五行と方位の五行の関係を判断し、そこに新たな五行を加えることで、方位の凶作用を弱めることができます。

あなたがどの五行を加えれば良いかは、以下に示してある各本命卦の化殺法を見てください。ただし、化殺はあくまでも応急処置的なものです。本来はその方位に合った使い方をするのが原則です。これから家や部屋を選ぶ場合は、なるべく化殺しなくてよい物件を選び ましよう。

「乾」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

「兌」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

「離」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

「震」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

「巽」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

「坎」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

「艮」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

「坤」の人の化殺法

※「」の五行は「

吉方位

凶方位

五行別カラー&アイテム

吉凶方位に五行の何を加えたらよいかがわかったら、次はカラーやアイテムを配していきましょう。

第一章の「五行とは?」で「世の中のすべての事象は、木・火・土・金・水という5つの要素で説明できる」とお話したように、私たちの身の回りにあるさまざまなアイテムを五行に当てはめることができます。

たとえば、あなたの本命卦が「離」で、玄関の位置は絶命が座している北西方位だったとします。玄関の位置はどうしても移動することができません。そこで、「離」の人の化殺法を見ると、

北西の五行(金)を弱める → 火のカラー&アイテム

化殺を行えばよいことがわかります。

そこで今度は、火のカラー&アイテムのところを見ます。ここに書かれている火に属するカラーやアイテムを参考にして、玄関マットや絨毯をオレンジ系にしたり、夏の富士山の写真や太陽の絵を飾ったりすると、凶のパワーを弱めることができる…というわけです。

カラー、形、アイテムは、3つの要素が全部そろっていないものでも大丈夫。たとえば部屋のメインカラーにラッキーカラーを意識するだけでも、インテリア小物にラッキーな形を取り入れるだけでも、ラッキーアイテムを置いたり飾ったりするだけでもいいのです。

アイテムは、凶方位のパワーを弱めるだけでなく、吉方位のパワーアップにもどんどん取り入れてください。ただし、あくまでも全体のバランスが大切です。いくら方位を高める色がわかったからといって、家や部屋の雰囲気がアンバランスになるような使い方は良くありません。また、原色はあまり大きな面積で使わず、エッセンスやポイントとして使うことをお勧めします。

木のカラー&アイテム

「木」はもともと、葉の生い茂る木を意味し、樹木の成長する様子を表して、エネルギーや若々しさにあふれる春を象徴しています。「木」のシンボルカラーである緑は、穏やかなエネルギーを持っています。不安や疲れを癒し、安心感や安らぎを与えてくれるヒーリングカラーなので、カーテンやカーペット、リネンなどにも幅広く使えます。


深緑 ← 緑 → エメラルドグリーン

  • カラー
深緑から青味がかった碧のエメラルドグリーンまで。色が濃いほうがベター
  • テクスチャー
木、紙、藤、竹、麻、綿、シルクなど
  • イメージとフォルム
木、森、林、風、背の高いもの、細長いもの
  • アイテム例
観葉植物や鉢植え(木、竹、藤製の鉢カバーならなお良い)、ミリオンバンブー、グリーン系のタペストリー、森や草木の写真や絵、ポプリ、ドライフラワー、木彫りの置物、その他木製品全般

火のカラー&アイテム

「火」はもともと、炎を意味し、エネルギーに満ちあふれた性質を表して、夏の象徴となっています。「火」のシンボルカラーである赤は、興奮作用をもたらすとともに色自体に暖める効果もあります。テンションを高めたいとき、勝負するときにはビビッドな赤を使います。 通常の場合、原色の赤は広範囲に使わずにワンポイントとして使うのが良いでしょう。特にカーテンやリネンに使う場含はライラック色やピンクにトーンダウンすることをお勧めします。


紫 ← 赤 → オレンジ

  • カラー
紫・ピンクからメインは鮮やかなレッド、オレンジまでのバリエーション
  • テクスチャー
火、プラスチック、化学繊維など
  • イメージとフォルム
火、太陽、切り立った山、灯火、たいまつ、電気、ライト、ランプ、花火、暖炉、キャンドル、燃えるもの、光るもの、熱いもの、暖かいもの、明るいもの、三角形のもの、先が尖っているもの
  • アイテム例
夏の富士山の写真、太陽の絵や写真、赤やピンク系のキャンドル、電気スタンド、東京タワーの置物、その他プラスチック製品全般

土のカラー&アイテム

「土」は土そのものはもちろん、山や石などを象徴し、万物を育成・保護する性質を持ち、四季の移り変わりを表します。五行の真ん中に位置するため、安定という意味も持っています。「土」のシンボルカラーである黄は、豊かさを与えてくれます。信用と繁栄を築きたいときに黄やアースカラーは力を発揮します。落ち着きを得たい、地に足をつけたい場合は、べージュやアイボリーなどを基調色にして、茶やキャメルをポイントに使うと良いでしょう。


イエロー ← 茶 → ウグイス

  • カラー
大地を象徴する茶色を中心に黄色やべ一ジュ、茶色がかった緑もラッキー
  • テクスチャー
土、陶、テラコッタ、大理石など
  • イメージとフォルム
土、石、岩、なだらかな山、大地、ざらざらしているもの、四角いもの、重いもの
  • アイテム例
磁器、大理石の置物、タイルを貼ったフォトフレ一ム、テラコッタ製の鉢、大地の写真や絵、その他陶製品全般

金のカラー&アイテム

「金」は土の中で光り輝く鉱物や金属を意味し、金属のごとく冷徹で頑固な性格を表しており、季節では秋の象徴となります。「金」は五行の中では、一方方向にはたらく作用をもつ要素なので、集中力をつけたい人にピッタリです。また、ホワイトカラーはものごとを清らかにしますから、さまざまなことをクリーンにしたいときにも使えます。優柔不断をなおして決断力を高めたい人は、メタリックなグッズを置くと良いでしょう。


銀 ← 白 → 金

  • カラー
基本は白・銀・金だが、メタリックカラーもOK。薄いピンクやブルーなどの淡い色なら、部分的に使用してもOK
  • テクスチャー
金属、鉱物など
  • イメージとフォルム
夕日、星、メタリックなもの、キラキラしているもの、丸いもの、円形のもの、硬いもの
  • アイテム例
ゴールドやシルバーのアクセサリー、ドアベル、鈴、風鈴、宝石、丸い時計、車の写真や絵、キラキラ光るオブジェ、古銭その他金属製品全般

水のカラー&アイテム

「水」は湧き出して流れる水を意味するほか、休息に入るときを表し、冬の象徴となっています。ラッキーカラーは、黒やグレー、また水を連想させる青系の色ですが、室内の風水に黒はあまり使いません。黒を多用すると暗く冷たい印象になるからです。どうしても白と黒のモノトーンが好きな人は、白やシルバーを基調色にして、ポイントに黒を使うと良いでしょう。あるいは、黒のかわりに、グレー系や深みのあるブルー系を使うと、風水的には同じ効果がもたらされます。


黒 ← 群青 → 空色

  • カラー
黒からグレーを経て、メインカラーの藍色・群青色となり、明るめの青から空色までのバリエーションが相当する
  • テクスチャー
水、液体、ガラスなど
  • イメージとフォルム
水、海、川、湖、月、雨、雪、露、氷、液体のもの、ツルツルしているもの、流動するもの、柔らかいもの、滑らかなもの、波形のもの、冷たいもの、暗いもの
  • アイテム例
海・川・湖・月・雪などをイメージさせる絵や写真、ガラスのコップや花瓶、インクびん、水槽、液体の入ったオブジェ、その他ガラス製品全般