夢の解釈

夢の解釈の方法を学ぶのは、難しいクロスワードパズルを解くのに似ています。

問題の本質を簡単にすばやくとらえることのできる性格の人もいれば、どうしてもうまくとらえることができない、と感じる人もいます。

いずれにしても、緊張すると事態はますます悪化してしまいますから、リラックスした気持ちで夢を解釈しようとすることが大切です。

リラックスする方法を学ぶ

もし、あなたがささいなことまで気になる性格で、夢解釈がうまくできないために、すぐにイライラしてしまうなら、まず自分なりにリラックスする方法を学ぶことから始めましよう。

夢の分析作業は、現実の世界の騒音から離れ、家でひとりになれる場所でじっくりととりかかるようにしなくてはなりません。

おもしろい夢を見て夜中に目覚めたときも、簡単なメモをとった後、それをすぐに「どんな意味があるのだろう」と分析しようとしてはいけません。

夢を素直に受け入れる

夢の解釈では、夢を素直に受け入れ、夢が言おうとしていることに逆らわないようにすることが大切です。

いやな夢はいろいろな形でくり返し現れてきますが、覚えておいてほしいことは、夢が伝えようとすることを無視するのは、すなわち自分の内部にある本質を否定することになる、ということです。

夢は自分の心の最も奥底にある姿を写し出しますが、しつけや教育、社会的環境などから作られた自分の意識は必要以上にそれを否定しようとします。

ユングは次のように言っています。

「夢には内面の真実と現実がそのままの姿で写し出されている。私がこうだろう、と推測したものではなく、(夢を見た本人が)こうあって欲しい、と望んだものでもなく、あるがままの姿なのである」

ですから、夢が自分の本質に反しているように思えるからといって、夢の表面的な意味から目をそらしてはいけません。

全体を最後まで通して見て、どんな夢なのかを確実にとらえた、と確信してから、次にその夢が何を伝えようとしているのかを深く考えるようにしましよう。

夢が伝えようとするものは、夢が直接表現しているものとは異なっているかも知れません。たとえば、夢のなかであなたは連続殺人鬼になるかもしれません。

けれどもそれはあなたが人殺しであるとか、大勢の人を殺すことができる人間である、と言っているわけではなく、自分の性格や特徴に嫌なところがあって、それをなくしてしまいたいという思いで心が乱れていることを意味しているのでしょう。

夢の解釈を始めたばかりのときは、思ったよりも簡単に感じられますが、次第に困難な作業になっていくでしょう。それは、夢の方でもその真の意味の隠し方がうまくなるため、意味をとらえることがどんどん難しくなっていくからです。

これはだれでも経験する問題で、まず第一に夢がその真の意味を隠そうとすることにその原因があります。夢は私たちがその意味を分析しようとしていることをその追求の手を逃れようと必死の努力をするのです。

このことは、実際に夢の解釈がうまくいっている証拠でもあります。すぐに意味がわかってしまう夢に比べて、「難しい」夢の方が重要である場合が多いからです。

内面の生活

夢がはっきりしないのは、実際の生活とは無関係に見えるばかりでなく、内面の生活、つまり起きている間はほとんど意識しない生活のことに触れているからです。

夢は、目覚めているときの罪、愛、抱負、失敗、問題、喜びなどから単純に生まれるものではありません。夢は荒々しい空想、わずかに残る動物的な本能、自分では気づかない信念、自分でも意識しない恐怖などに関連しています。

また自分自身の気付かない心の領域にも関連しています。私たちの心は氷山のようなもので、自分で意識している願望や恐怖は全体の10分の1程度にすぎません。残りは表面から隠れた無意識のなかに潜んでいて、夢はそのどちらにも関連しています。

夢の表面的な「意味」から目をそらしてはいけないもうひとつの理由がここにあります。

必要な手順

夢がもたらす意味を探るために必要な手順をいくつか述べてみましょう。

1.夢の筋書き

夢は劇的構成をもち、一つのドラマになっているので、そのあらすじをつかむようにします。そして、そのあらすじが示すテーマ、例えば「逃避」「対決」「救済」などについて考えてみます。

2.夢の背景

夢の場面や状況、そこに現れる事物について考えてみます。夢の背景や場面は夢のテーマの枠組を示す場合が多いです。

3.夢の登場人物

夢に現れる人物やその役割、動物や生き物について連想してみます。人物や動物は自分の心の内面を表していると考えるとその意味が理解しやすくなります。

4.夢の中の行動や動き

夢の中で表現される行為や行動、動きの意味を考えます。

5.夢の中の感情

夢の中の事物、人物や動物が何を象徴しているか考えてみます。その場合、神話や昔話などに表現されている象徴的な意味が参考になる。また、夢にはいくら考えてもわからないものが現れたりするものですが、なぜそんなものが現れたのか、なぜそんなことをしたのか、「なぜかわからない」ことが何を象徴しているかについて考えてみます。

このような手順で、現実的な側面と内面的な側面の両方から夢についていろいろ考えてみることです。さらに、夢を対象化しないで、夢の中に入って感じてみることも大切です。

また、いくつかの夢をシリーズと考えて、そこに何らかのテーマか示されていないか考えてみます。夢の言葉、例えば名詞、動詞や形容詞などに着目すると、そこに一貫したテーマが示されていることもあります。

しかし、いくら努力してもなかなか意味のつかめない夢は、無理に解釈しようとしないで、わからない夢はわからないままにして、夢が新たに展開するまで待ってみることが大切です。

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