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未済

火水未済(かすいびせい)の時、努力すれば望みはかなう。小狐が川をほとんど渡りきろうとして力尽き、その尾を濡らしてしまう。良いことはない。

卦の意味
「未済」とは未だ済まずの意味。既済とは陰陽が反対の卦で、解釈も既済の反対になります。六つの爻が、下から陰陽と並びますが、全て正位になく不完全なので、未済というのです。上卦の火と、下卦の水が相和しない象なので、何事も手つかずで未完成、未熟な状態にあるというのがこの卦です。しかし、このような不完全な状態は永続するものではなく、混沌から徐々に秩序が生まれ、安定し循環していくのです。易経の六十四卦の配列の最後に火水未済があるのは、未完成であるからなお活動し続けることの表れで、いずれまた振り出しの乾為天に戻ることを意味しています。したがって、火水未済のときは、確かに困難な状況に違いありませんが、希望をもってこの困難がいつまで続くかをみるべきで、己の力を測っていたずらに焦って絶望してはならないということです。

仕事
思いどおりにならず、挫折が多い。将来の見通しが立たないときだ。しかし無理を通さず、少なくとも三年は辛抱するつもりで、じっと我慢していれば、必ず運勢が変わって、新しい世界が開ける。あわてずに状況が変わるのを待とう。その間に休養をとり、身辺の問題を片づけておくべきときだ。

爻辞(二爻)
川を渡ろうとする車の車輪を後ろへ曳き戻して自ら止まる。終始一貫自重していれば、吉。