だれかと別れる夢

私たちは一生のうちいろいろな人と出会い、また別れていきます。このうち、出会いは未来に起こることなので、それをはっきり予見することができません。

夢の世界においても、こんな人に出会うかもしれないという予感が見知らぬ人の姿をとって漠然と示されるだけです。

これに比べると、別れはこれまで関わってきた人との間に起こるできことですから、夢にもそれなりの現実感があり、強い印象を残します。

この別れには、ふつうにいう別れ(別離)の意味があるのはもちろんですが、それにとらわれすぎると、とんだ誤解を生じかねませんので注意が必要です。

たとえば、家族と別れる夢を見たからといって、必ずしもそれが家出を意味しているわけではありません。

それまで続いてきた家族との関係に精神的な意味での別れを告げ、自立の道に踏みだすときがきたと解釈してもよいわけです。実際に家を出て一人で暮らすべきかどうかは、夢とは別の問題なのです。

また、もし父母の立場にある人が子供たちと別れる夢を見たのなら、子供たちが一人立ちをするときがきたのだと判断してあげるべきでしょう。

同様のことは、親友と別れる夢についてもいえます。親友といえども、いつまでも同じ人生を歩いていけるわけではありません。ときが来れば、おのずとそれぞれの道をたどりはじめます。別れの夢は、それを教えてくれているのです。

では、恋人との別れはどうでしょう?この場合は、ことの心理が複雑で、いちがいにはいいきれません。

捨てられるのではないかという不安からきたものともいえるし、逆に自分のほうから捨てようとしているともいえます。この夢を見たあと、実際に婚約が破談になったとの話も聞きます。

しかし、多くの事例を分析してみると、この夢はものごとがスムーズに進まなくなったようなときに現れています。見る人に、行動をさまたげる何か強いこだわりがあるのです。

恋人は、たぶんそのこだわりを象徴しているのでしょう。つまり、恋人との別れは、こだわりから離れなさいという警告かもしれないのです。

また別れの夢は、しばしば死の予感と結びついています。たしかに、死は究極の別れですし、死にゆく人が夢枕に立って別れのあいさつにきたという話は、あなたも耳にしたことがあるでしょう。

しかし、死が人の運命であるかぎり、どんな人ともいつかは別れなければなりません。別れの夢は、ある意味では、そのリハーサルをしてくれているといえないでしょうか。

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